時々私は文庫本を購入するのですが、ほぼすべて表紙買いをしています。基準は表紙が綺麗かどうかだけ。これ面白そうと思って購入した本をいくつかご紹介。
1.medium
確かドラマもやっているので今更感もありますが。。初期の頃の翡翠ちゃんのふわふわしたオーラに癒され読み進めていったら度肝を抜かれた作品でした。
正直ミステリというものをこれまで読んだことがなく、
テレビドラマとかを見て結末やアリバイのからくりを見ても
フーンくらいにしか感じていませんでしたが衝撃的な作品になりました。
2.きみに「ただいま」を言わせて
母親を亡くした少女と引き取った夫婦のそれぞれの視点から語られる物語。破天荒な少女の母親と関わった家族それぞれの視点から描かれた過去の回想を中心に物語は進みます。
こちらの作品で衝撃的だったのはそういう結末も小説としてあるものなのかと思った点です。
作品の核心に至るため文字に起こすのは難しいですが、小説はきまって結末を簡潔明快に用意されているものと捉えていた私にとってはこちらも衝撃を受けた作品になります。
3.星空の16進数
完全に表紙買いした作品です。別段ラメ加工とかされていなかった表紙なんですが、店頭で見たときに特別輝いていた表紙に感じたのを覚えています。
幼いころに攫われた少女が当時の事件について探偵とともに調査を行いその真相に迫っていく。表紙もきれいですが作中でも主人公がネット広告の色調を整えるカラーコーディネーターの職に就いています。
作中にもふんだんに色の16進数の表記が取り入れられついつい手を止めてどんな色なのか検索してしまいました。
4.電気じかけのクジラは歌う
こちらも表紙買いをした作品ですがまさか星空の16進数の作者と知らずひとりでに驚いていたことが懐かしいです。
作風は一風変わってAIが登場するSF的な作品になっています。
ジングという作曲AIによりアーティストの創作活動が淘汰されていく社会とその組織の末端に取り込まれた主人公の物語。
最近ではAIイラストが物議をかもしていますが、まるでAIによる文化創造の代替がされることを予見したような作品でした。
日夜徹夜して頭の奥底からひねり出すような人の創作活動に果たして価値はあるのか、
そんなことを考えてしまいました。
5.レゾンデートルの祈り
安楽死が合法化された日本で決断前最後にカウンセラーを担う人命幇助者<アシスター>とのやり取りを描いた作品。
対話を重ねる中でそれぞれのキャラクターが抱えている葛藤や、対話を通したアシスターの死生観の揺れ動く様など心に来るものが多くありました。
私自身仕事が忙しく心が疲弊していた時に読んだためか心に刺さるエピソードがいくつもありました。
終わりに
今回は5冊ほど紹介しましたが、基本的表紙買いしかしないたちのためそういう意味では雑食傾向にある気がします。。
また読了したらぼちぼち紹介していこうと思います。ではではー。